長女の美大受験からもうすぐ一年経つ。
あっという間の一年だったと思うと同時にあの色々な日々をどこかに書き留めていたい、と最近思うようになってきた。
ほとんどは、こんなにはちゃめちゃだったのに、第一志望の多摩美術大学に合格することもあるんだという振り返れば半ば笑い話のようなものだ。受験前に沢山検索をかけて私自身が情報収集していたように、これから美大を受けたいと思う人に直接役には立たないかもしれない。
それでも最後まで子どもを信じて諦めないで頑張ってほしいと思う。そう、サポートする保護者の皆さんへのエール。
もちろん頑張るのは本人だ。そこまでしないといけないの?と思うかもしれないが、そこまでしないとうちの場合は現役での合格は難しかったと思う。
今でも時々思い出す。
合格発表の日の娘からの震えた声の電話を。
・・・
娘は子どもの頃からすごく元気な子で、少し大きくなってからは人前では絶対に泣かないぐらい負けず嫌いだった。どちらかというと男の子のようなやんちゃなところがあり、好奇心旺盛でやっていけないことも平気でするような子だった。
授業参観に行くと、消しゴムのカスで遊んでいる。後ろの席だったので、ちゃんとしなさい!みたいな合図を送ると「いつもどおり」と口パクしてくるのだ。
家に帰ってそのことを聞くと、「先生もみんなもおかしいねん!授業参観っていうのは、いつもどおりの授業を見てもらう日やん。せやのに、先生はいつもと違うし、みんなも全然違うねん。みんなの方がおかしい!」と言うのだ。そう、娘は「いつも通り遊んでいた」のだ。
久しぶりに小学校の通知表を開くと忘れ物に毎年「がんばろう」の横に〇がついていた。忘れ物に関して、娘は全く悪びれる様子もない。筆箱を家に忘れていて、困ったやろうなぁと帰ってから娘に聞くと、「鉛筆、消しゴムは一通り、お道具箱に入れてるから筆箱忘れても大丈夫やねん」だそうで、いざとなれば、友達に借りれば良いと言っていた。堂々としたものだ。
小学校一年生の時、書き方のノートを綺麗に書きすぎて終わらなくて(綺麗に書けない消すので)、担任の先生に「春休みに学童に迎えに行って最後まで終わらせるようにしても良いですか?」と言われた。
「え?小学校1年生にしてもう補習?!そんなの聞いたことない!」と私はびっくり。
するとベテランの担任の先生が一言「将来大物になりますよ」とにっこり。
うちの子がだいぶ変わり者であることに、その時はじめて気づいたのだった。